私達の人生も決めちゃうビリーフ

私たちは色々なことを決めています。
何をするか、何を食べるか、誰とつきあうかなどなど、決めていることは無数にあります。

じゃあその判断基準ってなに?
というのがこの記事のテーマです。

自分の行動の裏にある仕組みを知ることで、「できないこと」をできるようにしたり、「やめられないこと」をやめることができるようになりますよ。

それがビリーフ

結論からいうと、私たちの行動は私たちが持っている思い込みによって決まります。
この思いこみをビリーフと呼びます。

ビリーフは心の深いところで私たちに影響を与えるもので、言語化がむずかしいです。
ですがあえてわかりやすい言葉にすると「●●は▲▲」のように表現されます。

例えば
・人は怖い
・私は愛されない
・私は重要ではない
などです。

しかし、このようなフレーズが思い浮かぶのはまれで、多くの場合自分がどんな思い込みをしているか気づけません。

ビリーフは無意識に持っている思い込みだからです。
ではビリーフがどのように行動に影響するか考えてみます。

人が行動するときに起こること

人は何か出来事に対して以下のように自分の行動を決めます。

①目の前で何かが起こる
②ビリーフにもとづいてその出来事が自分にどう影響するか考える(思考)
③意味付けの結果、感情がわいてくる(感情)
④その感情に対応するために行動する(行動)

ここでわかりにくいのは②です。
ここで言う思考とは、無意識下で一瞬にして起こる思考です。

「この人めっちゃタイプ!何とかお近づきになりたいな。なんて話しかけようかな」
と、考えることとは別物だと思ってください。
これはすでに④行動です。

出来事の快・不快、安全・危険を一瞬で判断することがここで言う思考です。感情が出てくるときにはすでに思考のプロセスは終わっています。

思考プロセスが終わったら、次に③感情が出てきます。
感情は「喜び」「悲しみ」「怖れ」「怒り」の4つがあります。

喜びは幸せを感じるための感情。
悲しみは失ったものを受け入れ、新しく踏み出すための感情。
恐れは今ここにある危険を回避するための感情
怒りは自分や自分の大切なものを守るための感情。

そして、感情の目的に合わせた④行動を私達は取ります。

つまり、行動は感情によって決まり、感情は思考によって生まれます。
そして、どのように考えるかを判断する基準がビリーフです。

ビリーフによって変わる思考

例えば、「人は怖い」と思い込んでいる人は、他人との関係を深めることが困難になります。
人は怖いと思いこんでいるため、人とあったときに生まれる思考は、

「人は怖い、だから近づかないほうが良い」

と考え、怖れの感情が生まれます。
その結果、あまり話をしなかったり、当たり障りのない話をしてその場をやり過ごすわけです。
当然、関係性を深めることはできません。

一方で、「人と一緒にいるのは楽しい」と思いこんでいる人が、人と会ったときの思考は、

「人と一緒にいるのは楽しい、だからこの人ともっと仲良くなりたい。」

と考え、喜びの感情が生まれます。
人と一緒にいることが楽しいので、話ははずみ、関係性がどんどん深まっていきます。

このように出来事に対してどのように行動するかを決めるのはビリーフということになります。

自分がどんなビリーフを持っているかチェックしよう

「こんなことをしたいけど、なかなかやる気にならない」
そのような場合、したいことに対してネガティブな感情を生み出すビリーフを持っている可能性があります。
その状態でも感情に逆らって行動することはできます。
ですが、それは大きなストレスになり、長期的に続けることができません。
それでもやりたいと思うことであれば、なぜその行動についてネガティブな感情を感じるのか、原因となるビリーフについて考えてみると良いと思います。

チェック方法は簡単で、「私は◯◯して良い」「私は◯◯してはいけない」と実際に口で言ってみることです。
そうするとどちらかしっくり来る方があります。
いい感じがする、イヤな感じがするとも言えます。

例えば
・私は女性と付き合って良い。⇔女性と付き合ってはいけない。
・私はお金持ちになって良い。⇔お金持ちになってはいけない。
・私は結婚して良い。⇔結婚してはいけない。
・私は重要な仕事をしてよい。⇔重要な仕事をしてはいけない。

これらを実際に口で言ってみましょう。
そして、「してはいけない」という方がしっくり来る場合は、ビリーフを書き換えるというアプローチについて考えてみると良いと思います。